ゲームで培った「設定力」を活かす!低予算で始める物語創作
ゲームの世界に没頭する時間は、かけがえのない楽しいひとときでしょう。広大なマップを探索したり、複雑なキャラクターの背景を読み解いたり、壮大なストーリーの展開にワクワクしたり。そうしたゲーム体験を通じて、あなたは知らず知らずのうちに、一つの世界を成り立たせるための「設定力」や、ストーリーの面白さを見抜く感性を培っているのではないでしょうか。
一方で、ゲーム以外の時間で何か新しいことに挑戦してみたい、自分の内側にあるアイデアや空想を形にしてみたい、そう感じている方もいらっしゃるかもしれません。この記事では、ゲームで培ったあなたの力を活かせる、低予算で始められる新しい趣味として「物語創作」をご紹介します。
なぜゲーム好きに物語創作がおすすめなのか
ゲームの世界には、練り込まれた設定、魅力的なキャラクター、心を揺さぶるストーリーが存在します。ゲームを深く楽しむ過程で、あなたは自然と以下のような能力を磨いていると考えられます。
- 世界観を理解し、楽しむ力: ファンタジー、SF、歴史ものなど、様々なジャンルのゲームを通じて、その世界に存在するルールや背景を吸収しています。
- キャラクターの心理や関係性を読み解く力: ゲーム中のセリフや行動から、キャラクターの個性や感情を推測し、共感したり考察したりしています。
- ストーリーの伏線や展開を予測する力: ゲームの物語を進める中で、次に何が起こるのか、なぜそうなったのかを考えます。
- 「もしも」を想像する力: ゲームのシステムや設定に対して、「もしこうだったらどうなるだろう」と想像を膨らませることがあります。
これらの力は、まさに物語を創る上で非常に重要な要素です。あなたは既に、物語の種を見つけ、育てるための土壌を持っているのです。
物語創作を始めるための具体的なステップ
「物語創作」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、必ずしも壮大な長編小説を書く必要はありません。短い物語や、設定だけを考えることから始めることもできます。
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アイデアを見つける:
- 好きなゲームのキャラクターや世界観をヒントにする(非公式な二次創作として楽しむ場合)。
- 日常で「面白いな」「不思議だな」と感じた出来事をメモする。
- 頭の中に浮かんだ断片的なイメージ(キャラクター、場所、セリフなど)を書き留める。
- 「もし〇〇だったら?」という問いを立ててみる。
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書いてみる:
- まずはスマホのメモ帳や、PCのテキストエディタなど、最も手軽なツールで書き始めましょう。
- 無料のクラウドサービス(Googleドキュメントなど)を使えば、どこからでもアクセスできて便利です。
- 無料の小説執筆ツールやエディタなどもオンラインで見つけることができます。
- いきなり完璧を目指さず、思いついたことを自由に書き出してみるのがおすすめです。
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形にする(短くてもOK):
- キャラクターの簡単な設定だけを書き出してみる。
- 印象的なワンシーンを文章にしてみる。
- 短い会話文だけで物語を表現してみる(掌編小説)。
- 起承転結を意識せず、描写や感情の表現に焦点を当てる。
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推敲・修正する(無理なく):
- 書いたものを読み返してみて、より伝わりやすくするために言葉を調整します。
- 誤字脱字をチェックします。
- これは必須ではありません。まずは書くこと自体を楽しむのが一番です。
必要なものと費用目安
物語創作は、本当に低予算で始められる趣味の一つです。
- 必要なもの:
- 文章を入力できるツール(スマートフォン、タブレット、PCなど。多くの人が既に持っているもの)
- アイデアを書き留めるノートやメモアプリ
- 費用目安:
- ほぼ無課金:PCやスマホ、無料のテキストエディタやメモアプリ、無料のオンライン執筆ツールなどを利用する場合。
- 低予算:有料の高性能な執筆ソフトや、小説関連の書籍を購入する場合。
すでに持っているデバイスを活用すれば、追加の費用はほとんどかかりません。
物語創作で得られるであろう体験やメリット
- 自己表現の喜び: 自分の頭の中にある世界や感情を言葉として形にする達成感があります。
- 論理的思考力・構成力の向上: 物語の筋道を立てて考える過程で、物事を整理し、論理的に組み立てる力が養われます。
- 語彙力・表現力の向上: どのように表現すれば読者に伝わるかを考えることで、言葉の選び方や表現力が豊かになります。
- 新しい視点の獲得: 日常の出来事や人々の行動を、物語のヒントとして観察するようになります。
- 人との繋がり(任意): オンライン小説投稿サイトなどで作品を公開すれば、読者からの感想を得られたり、同じように創作活動をしている人々と交流したりする機会が生まれる可能性があります。
- 集中力の向上: 物語の世界に没頭して執筆する時間は、高い集中力を必要とします。これはゲームで培った集中力を活かせる場面でもあります。
ゲームとの両立と、最初の一歩
「物語創作も面白そうだけど、ゲームの時間も確保したい」と思うのは自然なことです。無理にゲーム時間をゼロにする必要はありません。
例えば、「今日はゲームを1時間早く切り上げて、30分だけ物語のアイデア出しをしてみよう」というように、少しずつ時間を確保することから始めてはいかがでしょうか。ゲームからインスピレーションを得ることも多々あるでしょうから、ゲーム体験が創作の助けになることもあります。
また、書いたものを誰かに読んでもらう必要もありません。まずは「自分のために書いてみる」という気持ちで、気楽に取り組んでみてください。
まとめ
ゲームは素晴らしいエンターテイメントですが、あなたの可能性はゲームの中にだけ留まりません。ゲームを通じて培った豊かな想像力や「設定力」は、物語を創るというクリエイティブな活動において、きっと素晴らしい力となるでしょう。
物語創作は、特別な才能がなくても、低予算で、あなたのペースで始められます。それは、あなたの内側にある世界を自由に表現し、新しい発見や成長をもたらしてくれるかもしれません。
この記事が、あなたがゲーム以外の世界へ、そして物語創作という新しい楽しみへと踏み出すための一歩を応援できれば幸いです。まずは、頭の中に浮かんだ小さな「もしも」を、言葉にしてみることから始めてみませんか。